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「低すぎる」日本の給与。20〜50代正社員の約半数が5年前から「変わらない」「下がった」

マイナビ転職は11月10日、20〜50代の正社員1200人を対象に実施した「正社員の賃金上昇実態と生活満足度調査」の結果を公開しました。

調査によると、正社員年収の中央値は450万円で約4割が「低すぎる」と感じており、理想の年収との差は100万円であることなどが判明しました。

現在の年収で最も多いのは「300〜500万円未満」、中央値は450万円

「現在の年収」を見ると、全体で最も多かったのは「300〜500万円未満」(40%)、次いで「500〜700万円未満」(23.5%)、「300万円未満」(15.7%)という結果でした。中央値は450万円です。

年代別で見ると、20〜30代までは「300〜500万円未満」や「300万円未満」が多く、40代以降になると次第に年収も上がっていく様子が分かります。

「年収は見合っていると思うか」を見ると、「低すぎる」が最多の43%、「妥当」が33.3%、「どちらとも言えない・分からない」が22.2%でした。

年収別で見た場合、300万円未満までは「低すぎる」が半数を占めています。
 


「見合うと思う年収」を見ると、最多が「300〜500万円未満」(33.4%)、次いで「500〜700万円未満」(31.1%)、「700〜900万円未満」(17.9%)という結果に。中央値は500万円で理想との差は100万円でした。

年代別で見ると、20代は「300〜500万円未満」が63.2%だったのに対し、30代は「300〜500万円未満」が37.7%、「500〜700万円未満」が41%という比率となっており、40代になると「700〜900万円未満」も25.5%に増加しています。

5年前との給与の比較、半数が「変わらない/下がった」と回答


「年収の変化(5年前)」を見ると、「上がった」が41.9%、「変わらない」が33.7%、「下がった」が13.8%でした。「変わらない」「下がった」を合計すると47.5%になり、半数近くの人の給料が上がっていないことが分かります。

年代別で見ると、30代以降は上がったという人が減り続け、代わりに下がったという回答が増えていきます。
 


今後5年間で「年収は上がると思うか」を聞いたところ、「変わらないと思う」が最多の46.6%、次いで「上がると思う」が37.3%、「下がると思う」が16.1%でした。

年代別でみると、20代は「上がると思う」が約6割、30〜40代は「変わらないと思う」が約5割、50代は「下がると思う」が他と比べて一気に増加し約4割となっています。

現在の年収「不満」が約6割


「今の生活の金銭的満足度」を聞いたところ、「不満/やや不満」の合計が57.8%、「満足/やや満足」が42.2%という結果に。

年収別で見ると、300万円未満で不満と答えた人は77.1%、徐々に比率は変化し、700〜900万円未満で39.7%(満足が60.3%)となっています。
 


「金銭的理由で出費をためらう・諦めるもの」を聞いたところ、「趣味・娯楽・レジャー費」が最多の36.8%、次いで「被服・美容・化粧品費」が32.1%、「交際費」が30.3%でした。

「将来の生活への金銭的な不安」は約7割が不安感じる


「将来の生活への金銭的不安」を見ると、「やや不安」が最多の38.8%、次いで「不安」が32.8%、「あまり不安は感じない」が22.3%という結果でした。

年収別で見ると、全体的に「やや不安」への回答は35〜40%前後となっており、差がついたのは「不安」への回答率で、年収が低いほど多いことが分かります。

 

年収アップのための行動
「年収を上げるために行っている行動」では、「特に何もしていない」が50.1%で最も多い結果に。

項目別では、「今の会社で年収を上げるための勉強・リスキリング」が20.2%、「(何かやろうと)検討している」が15.4%、「副業などの勉強を行っている」が13.5%、「副業で収入を得ている」が8.9%でした。

約半数が今の年収を上げるために何かをしていたり、何かをしようとしていたりするようです。