ホスピタリティ考察③

あるホテル、旅館を再生する会社の感動マニュアルのようなものを見たことがあります。
それは表になっていて、ゲストが予約するシーンから、チェックイン、部屋への案内、夕食、大浴場があるなら、風呂、朝食、チェックアウトなど、予約から帰るまでのホテルスタッフと接するシーンが書いてあり、そのシーン毎にゲストが考えること、ゲストがこうしてほしいと思うこと、それ以上のことをするためにはどうすればいいか…
など、こと細かく書いていました。
つまり、感動させるための手段がマニュアル化されていたのです。
それを見て…日本のホテルも終わりだなと思いましたよ。

そりゃそうでしょう。

ホテルサービスのオペレーションとして、感動させるのが目的で、感動させる手段をマニュアル化するなんて、そんなサービスされて感動しますかね。

今のスタンダードマニュアルで、ゲストの名前を呼ぶというのがあると思います。
「お客様」
と呼ばれるより、「●●様」と名前で呼ばれるほうがゲストは嬉しいとのこと。
従って、ゲストがチェックインして顔を覚えたら、なるべく覚えておいて、名前で呼ぶようにという教育をしてると思います。
そのマニュアルの一歩先を行くと、顔がわかったら、ホテル内のスタッフ皆で共有して、みんなが名前を呼べるようにという手段を取っているホテルもあります。
もっと行くと、チェックインカウンターをわざと、遠い場所に置いて、その動線上に人を配置。配置された人がゲストとしゃべり、情報を聞き出しその情報をインカムでフロントの人間に伝えます。
「今、●●様が向かっています。●●色の服を着た二人連れ」
などと言って、フロントで「●●様こんばんは」などと言うのです。
言われたゲストが感動するようにと…
こんな手品のようなやりかたで感動しますかね。
目的よりも、手段のほうが今のホスピタリティで重要になっていて、みんなホテルオペレーションの感動させる手段のトレンドを追いかけているような気がします。
良い、悪いは別として、レストランでもインカム、結婚式場でもインカム
果たして、そこにホスピタリティの本質はあるのでしょうか?
目の前のお客様を喜ばせたいという気持ちはあるのでしょうか?
ついつい考えてしまいます。

                                       つづく

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