在留資格「特定技能」とは

現在国内のホテル・旅館で働く外国人の約7割が外国人留学生のアルバイトです。

通訳やフロントとして外国人を雇う際は、その外国人に、在留資格「技術・人文知識・国際業務」や「技能」のビザが必要でしたが、この在留資格をもつ人は配膳や部屋の掃除などの単純業務を行うことはできませんでした。

2019年4月に新設された「特定技能」では、人手不足の14分野に、外国人の就労を解禁し、これらの単純労働を可能としました。

5年という期間はあるものの、単純労働をしたい外国人にはその機会が与えられ、 少子高齢化で 深刻な 人手不足に直面している業界では、人手不足が解消できるので期待が高まっています。
また急増する外国人観光客の需要に対応するためにも、外国人の雇用は良い効果が期待できます。

これまでも技能実習制度という外国人労働者の受け入れ制度は存在しましたが、
こちらは日本の技術を学んで自国に持ち帰ってもらうという、「国際貢献」の色が強いものでした。
それに比べて特定技能はストレートに人材不足を解消する目的の制度です。

※ 「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」と認められる業務に従事する「特定技能1号」と、建設業、造船・舶用工業の2つの業種で家族滞在や在留期間更新が可能な「特定技能2号」いう在留資格が新設されました。

日本の現状と特定技能の新設

日本の生産年齢人口は、1997年をピークに減少を続けています。
この状況が続くと極端な話ですが、日本の産業の衰退や企業の倒産を招き、
最終的に日本人の仕事も限定されてしまう可能性があります。

生産年齢とは「働くことができる年齢」で日本では「15歳以上65歳未満」を生産年齢としています。

つまり15歳以上65歳未満の人口が1997年以降減り続けているのです。

有効求人倍率の増加

生産年齢人口が減っているにも関わらず、有効求人倍率は 2018年度には正社員が1.13倍と05年度以降で高水準となり、 2年連続で求人が求職を上回り、人手不足を背景にした求人増が正社員に広がっていることが鮮明になっ ています。 パートタイマーなどを含めた全体でも1.62倍と9年連続で上昇し、高度経済成長期の1973年度以来45年ぶりの高水準となった。

有効求人倍率とは、ハローワークで仕事を探す人1人に対し、何人分の求人があるかを示す指標です。

2018年度の パートタイマーなどを含む全体 1.63 倍というのは、100人の求人に対して163人分の仕事があるということです。

それだけ労働力が不足しているということになります。

特定産業分野とは

特定技能の外国人を雇用できる分野を「特定産業分野」と言います。

特定産業分野に指定されているのは、以下の14業種です。

1)介護業
2)ビルクリーニング業
3)素形材産業
4)産業機械製造業
5)電気・電子情報関連産業
6)建設業
7)造船・舶用工業
8)自動車整備業
9)航空業
10)宿泊業
11)農業
12)漁業
13)飲食料品製造業
14)外食業

現在の国の試算では、2025年までの人手不足の見込は約145万5000人で、 その内、特定技能外国人で補うのは約24%です。

参照:在留資格「特定技能」の創設(法務省)

制度説明資料「新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」[PDF]

特定技能1号と技術・人文知識・国際業務や技能の比較

特定技能1号 技術・人文知識・国際業務や技能
学歴・実務経験 必要なし 必要
日本語水準 ある程度の日常会話力は必要 話せなくてもよい
在留期間 制限あり
最長で5年
制限なし
家族帯同 不可
単純労働 不可
対象業種 宿泊業・介護・飲食
建設業など14分野
通訳・語学教師デザイナーなど
パイロット・調理師など

「特定技能」と「技能実習」の違い

特定技能は技能実習と同じように1号、2号と分かれているために、技能実習と似ている在留資格だと思われがちですが、 全く異なると言っても良いくらい認められている活動が異なります。

「特定技能」は、日本国内で人材不足が顕著な業種の労働力を確保するための在留資格ですので、特定技能の対象となる業種であれば、広い範囲での労働をおこなうことができます。

特定技能外国人は同じ業種など一定条件下で転職も可能です

採用方法

特定技能外国人を雇用する場合、「受入れ機関が直接海外で採用活動を行い」又は「国内外のあっせん機関等を通じて採用する」ことが可能です。

受入れ機関の採用人数枠

特定技能では、業界ごとの特定技能外国人の最大受入数は決まっていますが、介護業と建設業以外は受入れ機関ごとの人数枠はありません

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