新型コロナウィルスの影響で事態は急変した。やっととれた予算は緊急事態宣言や新規感染者増によりキャンセルでゼロになり、給料はさがり、ボーナスもカットとなり、モチベーションを維持するのが難しい状況が続く。
また、新卒入社の社員はコロナ禍で仕事が始まり、業務のほとんどがイレギュラー対応しかしていないこともあり、スキルアップが難しいと悩む人もいる。
しかし、これらの事態は決してマイナスではない。むしろプラスに考えることも可能だ。
というのも、イレギュラーの事態に対応した経験談は、転職市場では価値が高いものとなり、かなりのスキルになり得る。
たとえば職場でPCR検査のマネジメントをした経験があるとすれば、前例のない状況下で対応したという経験は、ルーティンワークをしていたという話よりも転職時の面接でずっと武器となる。
「イレギュラーな仕事とはどんな内容のもの?」
「未曽有の変化にどのように対応したか?」
このような話はスタートアップ経営者や旬な会社の人事にはすごく好感触。ポジティブな経験として話ができれば高評価間違いなしだ。
もともとレギュラーワークの仕事でも、「思い描いていたものと違う」ということはよくあること。たとえば、菓子メーカー営業の志望理由が「子供の笑顔が見たいから」だったのが、営業先は卸先のおじさん相手ばかりといった具合だ。
また、今までとは異なる形での営業(在宅ワーク、zoomや電話営業への切り替え)が必要となり、苦戦している人が大勢いる。さらに会社側がオンライン化についていけていない、新しい業務体制が整っていないことも実情だ。
この危機的状況で大変な時に、人はこのように動くのかと人間観察で得た実例はのちに生きる大きな財産になると思う。
しかし、致し方ない状況下でもあるので、「仕事内容や給料にやはり納得がいかない」という考え方は決して甘えではない。
資格取得の勉強をしたり、次の就職先をゆっくりと探すなどしてゆったりと構えている内に、旅行需要が戻り、やりたいことができるチャンスがめぐってくるかもしれない。
決してこの状況を悲観せず、「これもまた経験だ!」と前向きに捉えて待つのもひとつかもしれない。